プレジャーボート航海記

Minor29で行く日本沿岸の旅。Minor29の購入から北海道〜横浜ベイサイドマリーナまでの回航・港・観光・宿泊情報。横浜から沖縄までのクルージングも成功、様々な寄港地での人情をご紹介。

2009年06月

アンカリング効果とヒューリスティックス

まみちゃんが検定で落っこちたあの日は、日本はとても暑くて、真夏日だった。まみちゃんは腕まくり(ほんの少しだが)をして検定車に乗ろうとしてしまった。教官は、目ざとく受験者が腕まくりしているのを<発見>した。(ほじくるな!とはいわないで聞いてね)

ヒューリスティックスということばがある。必ず正しい答えが導けるわけではないが、ある程度のレベルで正解に近い解を得ることが出来る方法。この場合、「腕まくりしている生徒は安全意識が低い」というヒューリスティックス。これだけで正解に近い解を得ることができる。バイクは長袖が必須。安全性を考えると極めて重要な事項だ。特に検定では。

海では「観天望気」も典型的なヒューリスティックスの例だ。
日がさ、月がさが出ると翌日は雨、
朝焼けは雨、
夕焼けは晴れなど。
こうしたヒューリスティックスで、効率よく意思決定を行っていくことができる。いろんなもの造り現場がこうしたヒューリスティクスの蓄積によって支えられている。ソフトウェア開発では、ベテランの開発者がやはり強いのはこうしたヒューリスティクスをたくさん持っているから。

アンカリング効果とは、認知的なバイアスの一種。特定の価値感がその後の意思決定に広範囲に影響を及ぼす現象のことだ。

その後、教官は「この生徒は安全意識が低い」というヒューリスティクスがアンカリング効果となり、つぎつぎと安全に関する技能について、バイアスが働いたということがあるかもしれない。(実際に、担当した教官の人の判定の正確さとはまったく無関係です。あくまでも例えです。ごめんなさい。)

大型自動二輪の検定を警察で受ける場合、検定官はほんの5秒で決めてしまうと言われている。検定には結構時間がかかり、効率よく判定しないといつまでも終わらない。そこでヒューリスティックスが活躍する。

ほんとうは、検定ではより正確に判定して欲しい。だけれども、それも世の中だ。ヒューリスティックスとアンカリングは実際の人間の社会ではいたるところで起こっている。
部下に対する評価、上司に対する信頼・・・、いろんな人間関係が、小さなヒューリスティックスでゆがんでしまうのかもしれない。
「駄洒落を言う上司はセンスが悪い」
「会議に遅刻をする担当者は仕事をなめている」

ヒューリスティックスは応用(悪用?)することができる。例えば、きちんとした服装で、きちんとした態度。それで検定に臨むと安全意識が高いというヒューリスティックスが働き、アンカリング効果でその後の判定が次々にいい方に転がるかも。

ロングクルーズはのんびりが性に合う

ペーパーキャプテンさんから貴重なコメントをいただいた。

■後進で海草を巻きつける
■浮遊していた太い竹が、ラダーとラダーポストの間に挟まる
■古タイヤがラダーにすっぽりはさまる

こういうトラブルのときは、どうやって対処していいのか、正直わからない。ルキア号に古タイヤが挟まったら、潜ってもナイフでは取れない。タイヤにロープを通して、船首のウィンドラスとかでひっぱるのかな?もっと悪い事態になりかねないかも。悪あがきせずに、携帯でBANか。

ルキア号はダブル舵の船。水流や浮遊物は必然的にダブル舵の間に吸い込まれるように通るわけだから、大きさがピッタリのものなら、挟まりやすい形状ともいえそうだ。バウスラスタもあり、微妙な小回りが効くし、一軸船とはいえ、極めて操船しやすい船だけど。

小樽からの回航ではエンジンが新しかった。今度はどうか。整備は行っているが、やはり故障もありえる。部品は持っていくつもりだが、どうやって交換するのかは・・・正直やったことがない。

これまでのトラブルでは、

1 大洗沖でドン鈍い音がラダーあたりから聞こえたことが1回。波ではない。このときはすぐに停船して調べたが何もなかった。なんだったのか不明。
2 飯岡の漁港の岸壁よりのところをうっかり通ったら、ラダー下部が薄っすらと海底を擦ったことが1回。このときはヒヤッとした。
3 たぶん、木更津だと思うが、ペラに古びたロープの破片のお土産を絡ませて帰って来たことがある。抵抗にはなっていなかったが・・・。

知らない地方に入るといろいろあるだろう。例えば、三河湾の日間ヶ島あたりでは、漁港内でもかまわず潜水している漁師さんがいる。船があるので潜水していることがわかるが、他の地域でも多かれ少なかれ、そういうことはあるのだと思う。

初心者が試行錯誤で操船しているわけだから、かなりの幸運でここまで来れたと思う。

今度夏の西日本方面の航海は、シーズンでもあるし、瀬戸内が中心で、北海道のように波は怖くないかもしれない。でも瀬戸内は漁船、フェリー、貨物船など船が密集している地域。海底も複雑。航路も独特。海流や魚網もあり、危険度は高い。

そのため、無駄に沖合いを走るし、昼間のみの航海なのと、鈍足なので移動効率はあまり良いほうではない。日本の海の歴史に触れながら、みなさんが普通にやっている初心者クルーズをつないでいくという感覚で航海する。陸には移動手段があるので、仕事をやりながらのクルーズとなりそうだ。

安全第一。新聞に載らないように。

まみちゃんいよいよ限定解除の検定

一昨日、まみちゃんは予定通り普通自動二輪AT限定解除の既定である5時間で「みきわめ(検定を受ける技能を修得しているとの評価)」をもらった。まみちゃんにとっては自動二輪の教習は一種のエンターテイメント。スラロームが気持ちよかったそうだ。

最初からMTコースに挑戦するべきだった。自動車とは違い、バイクはMT車の方がクランクや一本橋が簡単だからだ。
AT限定のコースは全部で16時間。限定解除は5時間。あわせて21時間。
自動二輪のコースは全部で20時間。
わずかしか差がない、と思うのが落とし穴。途中で免許の書き換えが必要だし、検定が2回になるので思ったよりも時間はかかってしまう。

スクーター(AT車)は自動二輪の入門ではない。別物だ。
AT車はGマジェスティ。CB400に比べて、重い、小回りは効かない、微妙なアクセルワークが難しく、速度調整が難しい。ATの4時間のアドバンテージはあっというまに使い果たしてしまう。まみちゃんもAT車の免許で16時間のところ、19時間かかってしまった。

考えてみれば、マニュアル車の課題は左足のシフトチェンジと左手のチェンジレバーの操作の習得だけ。クランクや一本橋の課題はむしろ簡単だ。MT車に乗る可能性や大型を取る気が少しでもあるなら、最初からMTコースを選んだ方がいいと思う。

さて、今日はいよいよAT限定解除の卒業検定。恐らく合格するだろう。
12時になって電話が入った。合格だったと思って<おめでとう>と言おうとしたらなんと不合格!!!!。
「すごいショック!」
と言っていた。僕もショックだよ。

後でアルピナで横浜のタイクーンに行き、色々と聞きだすと・・・。
スラロームとか、クランクとか、一本橋はまったく問題なかったらしい。ただ、交通法規ではいろいろやってしまっている。

今日は暑かったので腕まくりしたまま検定を受けようとしたら
「それで乗るの?」と言われたとか。本人はちょっと手首が出ているだけと思ったというが、恐らく減点。

途中で検定官に
「早く行って」と言われたとか。これもメリハリがないということで恐らく減点。

検定の後で、
「発進の時、後見てた?」と言われた。もちろん本人は見たつもり。でも、動作が早いのかな。恐らく、これも減点。
まみちゃんは動体視力が良く、ディスプレイの確認や車の確認は人よりも恐ろしく速い。視野も広い。確認動作が早いのだ。これが良くなかったらしい。検定用の動作じゃなくちゃ。

「針路変更のときの合図とか確認、ちゃんとしている?」とも。3秒前、30m前ルールが徹底していなさそう。

急制動ではちょっと減速が早かったのか、やりなおしをしている。

コースも間違えたとか。コース間違えは減点にはならないが、正しいコースに復帰する再にいろいろやらかして減点されることが多い。他の検定車も多いし。

極めつけは、道路上の障害物を避けるときに、対向車線にはみ出なければ行けないが、ちょうどそのとき対向車線からバイクが来た。停止せずそのままはみ出したら停止命令を受けたそうだ。
「話をしながらゆっくり来るので行ってもいいと思った。」という。ちょっと検定では理由にならない。恐らくここでも減点。
検定が終わったら
「うーん、ちょっと点数が足りんと思うよ」と言われたとか。

ほとんどバイクには乗れて入るとは思うけど、残念だった。しょぼん。受付の人たちも厳しい先生ということで、ひそひそ話で「今度の先生は違うからね」と言ってくれたそうだ。
この学校、検定の合格率は今日も50%以下。同じ日に検定を受けることになった女友達の教習生も落ちた。僕が通った学校は検定では合格が多いが、みきわめをもらうのに時間がかかる傾向がある。どっちがいいかは一概には・・・。

ウェットスーツを購入

ロングクルーズでは、ロープを絡ませるトラブルが心配だ。そこで、潜って舵周りの点検ができる能力を身につけたい。理想的にはスキューバダイビングのライセンスをとることだが、目的はペラに絡まったロープをはずすことのみ。今すぐ対応できることを考えるなら素もぐりしかない。

前回、自分で潜ったときに、素潜りで目一杯息を肺に貯めるから、なかなか沈まなくて往生した。かといって息を貯めずに潜れば水中の時間が長続きしない。それで2mのチェーンを体にまきつけたが、これは危険。体が沈みすぎ、ロープを離したらこのままマリーナの底に沈んで上がることができなくなるのではないかと、結構緊張した。

素肌で潜ったら、浮上してくるときに船底の貝で怪我をした。やはり大事故とならないよう、またそこまで行かなくても怪我をしないように、きちんとした装備が必要だと思う。

というわけで、器材をそろえるために、横浜のダイビングショップを調べた。それで、関内にある「MIC21本店」という店があることを知った。大きな規模のダイビングショップだ。横浜市内に引っ越してきてまだ3ヶ月。こんな家から近いところに、こんなにいい店があるとは知らなかった。

店に入ると、インストラクターをしているという定員さんがいた。
「ボートのペラに絡まったロープを切るためにウェットスーツ一式がほしいんです。」
と告げると、店内の買い物ツアーが始まった。

1 水中眼鏡と曇り止め
随分やわらかい素材でできていて、バンドがなくても顔に吸い付く。吸盤のようだ。なかなか良い。色は黒ベースにめがねの縁が赤のもの。

2 シュノーケル
次がシュノーケル。これは黄色のを購入。海では目立つのがいいと思い。

3 足ひれ
足ひれもあるといいということで、素足に履くお気軽なものを購入した。色は黄色。履いて歩ける。シュノーケルと同色。水中で無駄な体力を消費しないと思う。

4 ウェットスーツ
問題はウェットスーツ。これは既製品のセパレートタイプのを購入した。試着してみると、ピタッとしていていい感じ。これなら秋になっても海に入れそうだ。素肌に着ることができるタイプらしい。

5 ウェイト
ウェイトは店の勧めで2kgまで。重すぎたら1kgにする。それで充分なんだとか。バックルと黄色いベルトも購入した。

6 ナイフ
ステンレスは意外に錆びる。チタニウムは錆びないが切れ味はやや落ちるとのこと。ナイフは教えてもらったもののようにパンきりナイフもいいかと思うのだけれど、「恐ろしく切れる」というブランドらしいので購入してみた。

7 ブーツ
後はカヤックをやるときに履くブーツも購入しておいた。そのまま上陸もできそうなので便利だ。

こうした装備があれば、シュノーケルで空気を吸ってからすぐにロープの位置まで下がれるだろう。1回30秒として、息継ぎをしながらでも3〜4回あればロープを切るくらいはできそうだ。これで、かなり安心感を得ることができた。ウェットスーツがあればカヤック遊びにも幅がでそうでいい。

スキューバダイビングは4日くらいでライセンスがとれるとのことだった。ライセンスの取得ともなると、自分はどうしても熱中してしまう。なので、まみちゃんは、差し迫っている開発の仕事を済ませてからという。僕自身、仕事が停滞するのは怖い。

「パラオとかでライセンス取れないんですか?」とまみちゃんが店員さんに聞く。
「ありますよ。旅行会社と組んでいるので。」

そうなんだ。海外で取るのかあ。確かに、海外でライセンスを取るのは楽しそうだけど、スケジュール的には日本を離れるのは厳しそうだな。まあ、ダイビングは面白そうだとは思うけれども、僕にとっては今のところはペラに絡まったロープの対処能力。先の楽しみにとっておこ。

バイクにいたずらしたのは誰!

出かけてCB750に乗るとき、後部座席の後のテール部分をふと見ると、痛々しい傷がついていた。がびーーーん!

思わず、自分のバイクではないと思ったくらいのくっきりした傷。長さ5cmくらいの深い傷と、10cmくらいの浅い引っかき傷の2本。確実にいたずらだった。

最初に長い傷をつけ、思ったより目立たなかったので、塗料の皮膜を突き抜けるほどの深い傷をガリガリとつけた感じ。キーとかカッターナイフの背とかいった感じのもので。

その前の夜、まみちゃんと二人でバイクでバッティングセンターに行った。そのとき、駐車場に止めておいてつけられたものらしい。非常に残念だ。夜間のバイク利用で人気のない駐車場に入るとこうしたことも起こりやすくなる。まあ、盗難のリスクがあることを未然に教えてくれたインシデントだと思うことにしよ。傷をつけられたCB750はとてもかわいそうだった。

これを直すのは
1 自分でやるのもできそうだし、
2 部品を購入するのも可能だし、
3 板金塗装工場に入ってプロの技で塗装してもらうのもいい。

というわけで、今日は他の用事があるので明日にでも塗装屋さんに行って相談にのってもらうことにしよう。

まみちゃんバイク教習2日目(3時間目)

まみちゃんが普通二輪のAT限定解除に挑戦していることは先に述べた。
今日は2日目。3時目。結果は復習項目なし、ということで予想通り、教習は順調に進んでいる。

教官「ATのとき、スラロームはどうでした?」
まみ「何気に通っちゃったねと言われたあ。」
教官「じゃあ、やってみて」
まみ「はーい。」
スラスラとスラローム
教官「うまいじゃん」
とおほめのことば。例によってお気楽バイク教習だ。

まみちゃんの先生はみんな軽めの楽しい講習となる。僕の場合、生真面目な先生ばかりだったが、これは教官が生徒のキャラに影響を受けているのかもしれない。といっても、僕の場合はいろいろ細かく説明を受けた方がいいんだけれど。

クランクは先生がゆっくりと走ったので、厳しかったけれども足はつかなかったとのこと。もう少しなめらかなラインの方がいいとの指摘。AT免許の時に使用したGマジェスティはホイルベースがCB400より長く、かなりハンドルを切らなければならない。その感覚があったらしい。

一本橋もやりやすいらしい。これまで一度も落ちたことはないらしい。大型の場合はそんなに甘くないからね、ふふふ。

「首がいつも傾いているね」
総合評価ではそういう指摘があったらしい。ただ、そういう指摘が入るということは、とんでもない欠点がないということだ。第一、首が傾くときって、まみちゃんがリラックスしているときや仕事の事を考えているときなんで・・・。きっと教習中に他ごと考えていたに違いない。

「絶対マニュアルの方が楽。」
恐らく、真実なんだろうと思う。この分なら思ったよりも早く検定合格しそうだし、そうなれば町乗りゼロで大型自動二輪に挑戦だよね。

大型自動二輪は僕よりもいい成績でパスすると思う。たぶん。

中古ボートの減価償却

多分、世の中は新聞で伝えるほど景気が悪くない。ボート業界も一時の緊迫感は薄れ、これから徐々に活気が出てくると。

ただ、これからあまり大きな船は動かなくなってくるのではないか。横浜ベイサイドマリーナで動かしている船を見ていても、最近はファミリータイプの船が調子がいいように思う。

もちろん、ファミリータイプといっても個人事業主とか、お医者様とかがオーナーの船が多く、完全に個人所有の船というものはご近所には少ない。みなさんいろいろと工夫して、ボートを使用されている。ときには社員が海で遊ぶために、ときには商談で、ときには研修で、ときにはお客様を招待して・・・。

うちの会社の場合、駿河湾の沿岸沿いの市町とか、離島にもお客様がいらっしゃるし、これからお客様になられる方もいらっしゃるだろうからルキア号を交通手段として利用することはできる。あ、あくまで可能性というか、船で行ったことはまだないけど、そうした利用方法だってないわけけではない。

そうした使い方の場合、船にかかる経費については会社経費として認められる。

ルキア号は2007年秋に契約し、2008年の4月から5月にかけて小樽から回航してきた船だ。2005年に初回登録された船で、中古で購入に要した価格はだいたい1500万円。

この6月でなんと減価償却が終わってしまった。償却期間は1年一寸。中古船は償却が早いのだという。あまり詳しくは知らないけど。これは会社に収益が出ているときには都合がいい。逆に、収益が出ないときには都合が悪い・・・らしい。

うちの場合、なんで未曾有の大不況を迎えたときにすっぽりと減価償却が終わってしまったのかということが悔やまれる。世の中は甘くはない。

ところで、まみちゃんが言うには、
「バイクでお客様のところに行くのって、社用だよね。BMWのR1200Rでも。免許とって乗って行こ。」
ふむ。そうかもしれない。

マリーナの繋留費用

ルキア号が留まっているJバースは9m未満の船の宿。

船の長さの計測方法はアンカーの先端から最後尾まで含めての実測による。ミノア29はギリギリで9m未満と認定されている。料金は年間771,750円。月当たりにして64300円。

これは東京の駐車場料金ぐらい、横浜の関内あたりならば車2台分。ミノア29のキャビンはチーク材で超豪華ではないが、そこそこ雰囲気もあるので、少人数ならば家としても使える。東京港、横浜港方面は気軽に行けるし、船でボーっとすることができることを考えると、この金額は納得。

これでワインとかビールとか飲めると、「最高」とか言うんだけれども、残念ながら全く飲めないのでその気持ちはわからない。電気と水道が使えてお茶とか簡単な料理とかいただけるし、パソコンもできるので、自分なりの「サイコー」は堪能できる。

船の場合、同じブロックの人は隣というよりも同居人に近く、やはりどんな船か気にはなる。ルキア号が使っているブロックは横浜ベイサイドオーナーであるヤマハのラクシアと組んでいる。両方とも9m未満なので、バースへの着岸が楽々だ。ヤマハスタッフの新人研修をとなりの船でやるし、それを見ていたので、ロープのしまつとかも含めてやっぱり初心者としては勉強にもなった。

センターバースの4番地なので、クラブハウスに一番近い。トイレが近くにあるのは便利がいい。逆に陸から見ると一番手前は、海から帰ってきたら一番奥に。出入りの途中で他船と行き交う可能性が高まるが、これまですれ違ったことはない。

波の侵入は横浜ベイサイドマリーナの場合は、奥であろうと海側であろうとそれほどない。あと、通路の一番手前なので、みなさんがルキア号の前を必ず通っていかれるため、プライバシーが気になる場合には不利かもしれない。が、そういうことを気にする人はたぶん海にはいない。

というわけで、一番手前というロケーションは気に入っている。

航海のモットー

ルキア号は安全第一、楽しみ第二。なるべく疲れず、おいしいものを食べ、できればホテルに宿泊し、優雅に海上移動をモットーのお気楽クルーズが信条の軟弱船。
ロングクルーズ中はゲストは乗せない。それだけゲストのスケジュールに合わせて無理をする必要はなくなる。もちろん、日本一周とかの壮大な目標はない。

ロングクルーズの楽しみはその地の歴史や文化に触れること。だからたっぷり寄港の際に観光したい。普通のボートの回航とはペースが全く違う。
鈍足とはいえ、外洋で15ノット出ればまあ良いでしょう。海が荒れたら誰でもスピードは出せないし。
主に3−10マイルあたりを移動するので平均的なボートよりは距離は伸びないが、陸から近く何かあっても安全。

29フィートだから、マリーナや漁港であまり場をとらないこともありがたい。
操船は楽で、細かいところをすり抜けたり、バースに寄せたりできるのがいい。一軸船だけど、バウスラスターがあるので平行斜め移動もできる。
ウォークアラウンドで、フェンダーの出し入れが面倒でないのも助かる。

漁港やマリーナを効率よく利用するために、
1 5:00〜14:00は航海タイム
2 14:00〜15:00は給油・給水タイム
3 15:00〜22:00は夜間活動タイム
4 22:00〜16:00は就寝タイム
という感じのタイムスケジュール。これを繰り返して距離を出す。風上にも3倍速で走れるヨットのような感じ。

海は荒れると何回に1回か異常波がある。とてつもない大きいのが来る。たまたま後からかぶったりしたら怖い。舵とペラが海から出て、一瞬で極端に傾き、何もできない。グラグラの状態。
小樽からの北海道西海岸ではそういう経験をしたので、そんなリスクはもうごめんだ。今度4m越えの波が来たら絶対無事でいられる自信がない。
ヨットだと8mとかの巻き波でも大丈夫だというけれど、やっぱヨットってボートとは違うよねえ。

夜間のクルージングはしない(きっぱり)。夏場なので、朝は早くから明るくなるから朝型の船でいたい(早起きは三文の得というし)。夕立、雷大嫌いだから、見知らぬ海では夕方まで船に乗っていないようにする。
朝は霧が怖いけど、一寸でも霧が濃いようだったらそんな日は無理せず、霧が晴れてから出港する。(景色が見えないのは大嫌い)

たいていの日は航海時間が9時間あるので、時速15ノットで走って135マイル(250km)は走れる。100kmでも走ったら、日本は景色が多すぎるくらいだから違う海が待っている。

沿海仕様をとったので、臨航とは違い、途中で釣りをしたり、航路を戻ったりすることができる。自由だあ。
仕事の都合で無理をするのが大嫌い。クルージング中は無理をせず、漁港かマリーナに停泊し仕事は船内で片付ける。仕事が必要ならば、マリーナに1週間とか預け、陸上の交通手段で移動する。
何も無理をする必要がない。

そんな航海をモットーに、念には念をいれても、海に出ると、一切忘れて挑戦したくなるんだよね。

ルキアは光

名古屋の本社役員のゆかりちゃんが横浜に来たので、用事を終えた後、3人で浦賀まで軽くクルージングしてきた。
ルキア号で陽光が降り注ぐ中、「会議」を行った。あいにく、カメラを忘れてしまったので写真がない。せっかく役員会を船上でしたのだから、ルキア号を仕事で使用していることを証明する絶好の機会だったのに。残念・・・。

光と風の中で波に揺られながら会議をすると、大きな方針になる。

役員のゆかりちゃんは
「3年前、光が一日中差し込まない開発室の中で、延々と開発をしてましたよね。そうすると、二人とも(まみちゃんと僕)体が悪くなったじゃないですか。昨年開発した商品はヒットしたいい商品だったわけですけど、やっぱり海が大きいと思うんです。大きくなりますよね。私は空と太陽がいっぱいなところで仕事をしたいです。」
と、言っていた。ふむふむ。

わが社の仕事はソフトウェアの開発。クライアントは長年、わが社のソフトをご利用していただいているわけだが、業務ソフトの改定は多くの場合、ユーザは好まない。ソフトウェア開発はバグの侵入はあたりまえだからシステム開発をすればバグが出る。あえてリスクを犯したくない。しかし、その一方で、改定ができないソフトウェアは確実に死ぬというのも事実だ。企業として古いシステムの将来価値を食いつぶしながら、座して死を待つわけにはいかない。それで、僕達は新しい課題に応じたソフトへを開発をせざるを得ない。しかし、開発者は開発することによって、リスクをいつも背負うことになる。

そのとき、太陽の光をのんびり受ける体験を持てることは大きい。それでいて、海では一歩間違えれば確実に死ぬというリスクとも向き合う。失敗は一瞬だ。自分の判断を間違えれば痛い目にも会う。

すべてが大きく、すべての自分の行動にダイレクトな結果が与えられ確認することができる。それまで苦しんできたソフトウェア開発の「リスク」が、相対化されリスクにチャレンジできるようになる。

昨年度は、わが社の社歴上、史上最大のソフトウェアの改定もやれそうだという気分になった。僕がこうした気分になったのは、相手との熾烈な競争があったことあるが、やはり海で光を浴び、遠くへ出かけて大胆な気持ちになったことが大きいと思う。

「これができたら楽しいよね」
それだけで、この1年間、新しい改定に取り組めたような気がする。

ルキアは光。そういえばバイクも目一杯、光を浴びる。横浜は、東京に比べて空が広いので気に入っている。
blue-7
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