プレジャーボート航海記

Minor29で行く日本沿岸の旅。Minor29の購入から北海道〜横浜ベイサイドマリーナまでの回航・港・観光・宿泊情報。横浜から沖縄までのクルージングも成功、様々な寄港地での人情をご紹介。

2010年08月

    数年ぶりの台風が伊江島直撃!

    船台(トレーラータイプ)ができた。変わったトレーラーだ。
    まみちゃんは、このまま走り出しそうでかわいいという。確かに・・・。

    P8260034P8260033P8260032






    トレーラーができたとたんに台風が来た。

    沖縄本島に上陸するのは数年ぶりのことなんだそうだ。
    しかも!伊江島の真上、真上を通っていく!
    瞬間最大風速60m! 想像を絶する風がルキア号を吹き飛ばしてしまうかもしれない。陸揚げしていなければ一貫の終わりだった。
    細い・・・。
    トンブロックを左右に置いて、ロープで縛って風の対策をしてくれるらしい。

    伊江島直撃






    無事かどうかは明日、電話をかけてわかる。冒険は続く・・・。

    ルキア号は無傷

    SANY24668月14日、伊江島に戻った。ルキア号は無傷だった。





    nami台風が接近した時は5mくらいのうねりとなり、満潮時には高潮で岸壁よりも潮位が数10センチ上がってしまったそうだ。それで、ルキア号を見ていてくれた人はさすがに焦ったそうだ。左の写真は、当時の波の様子。かなりシビアな状況だった。
    伊江島港の船の仲間に声をかけてくれて、船だまりに泊っている船をみなさんで守ってくださった。その時、船台がまだできていないので、船を丘に上げる事ができない。かといって風が吹く中、クレーンで吊るのも危険だ。ダイバーにアンカーを打つ事をお願いしたけれども、既に水が濁っていて確認ができない。

    SANY2465そんな中、港湾工事のクレーン船が船だまりに入ってきたという。

    付属するプラットホームは海底に足を踏ん張って作業台を海上に固定することができる。太い舫ロープを用意して下さり、このプラットホームにルキア号を舫ってくださった。これで、どんなに波が強くても、走錨して岸壁に乗り上げてしまうという心配はなくなった。

    SANY2464太い舫ロープがまだ船上に残っていた。

    実際には台風は沖縄付近ではそれほどの規模とはならず、またコースについても、次第に沖縄本島から遠くなっていったので、台風のうちに入らない規模で通過した。ルキア号の中を調べると、テーブルに置いたランプが立ったままになっていたので、それほどの揺れもなかったことになる。防備が万全だった事を物語る。

    ルキア号の船台の製作も見学させてもらった。4トントラックの車軸を使った随分りっぱな船台ができそうだった。

    翌日の8月15日、那覇に移動した。タクシーの運転手さんも、
    「海の事はわからないが、この前の台風は、あんなの台風のうちに入らないよ。40mと聞くと、来るならいつでも来い、50m吹くとベランダを片付けようかというくらいで、20mくらいだったら仕事するよ。」と。逆に、海の台風対策をしっかりやっていなければ危ないと思った。

    宜野湾マリーナを見学した。

    SANY2472SANY2473きれいな海のマリーナだったが、さすがに横浜ベイサイドマリーナのような設備やスタッフやサービスが揃っているわけでもない。またここには気軽に訪問する事にしようとなった。


    SANY2480SANY2477その後、那覇市内の国際通りをぶらりして過ごし、

    JALCITY那覇に宿泊した。


    台風4号が発生・・接近

    僕達は今、名古屋で仕事をしている。

    そんな折、折からの熱帯低気圧がとうとう台風4号になった。中心気圧は994hPa、中心付近の最大風速は18m(35kt)。最大瞬間風速は25m/s(50Kt)だ。

    現在北北東の進路で移動している。大型ではないが、進路的にはシビアだ。

    台風発生明日の21時ごろに最も沖縄本島に近づく。

    ルキア号を停泊している伊江島で御世話になっている方から携帯に連絡が入った。

    港を見に行くと、まだ波は高くなっていないが、連絡船の人とも話しをしたら、これから荒れるとのこと。

    船台はまだ間に合わない。とりあえず増し舫をして船の防御体制をとってくださっている。

    明日、サイズが合いそうな船台に乗せてルキア号を陸に保管するから、兼ねてから頼んであった船台の図面が欲しいとのことだ。

    生憎、図面はまだまにあわない。それで、オカザキヨットから送られてきた船台の参考図をとりあえず送った。最悪の場合、砂で左右から挟み込んで風に耐えるようにするとのことだ。本来なら自分で管理するべき船だが、船をお預けし、申し訳ない。

    このまま、台風がゆるやかに勢力を弱めてくれるといいが・・・。

    トカラ列島のイルカ2



    伊江島を発つ

    伊江島に到着したときにタンクローリーで給油したことは述べた。この方に、色々お世話になった。

    まず船台の製作だ。台風が来た時は海上係留ではまず沈没の可能性が高い。沖縄は台風が来れば風速70mオーバーの風が吹く上に、港のすぐ外は外洋で高潮が岸壁を乗り越えてくる。

    頑丈なH鋼で船台を組み、スロープに沈めた船台の上にうまく船を誘導することができるよう、バーを船台の両脇にニョキっと延ばす。船はその間に滑り込ませればよい。ウインチで引っ張り上げ、伊江島港の防風林の中にある船置き場に持っていく。そして四隅にトンブロックを置いてがんじがらめにするそうだ。それだとやっと台風の対策となる。今回、そうした船台と陸置のセットをここ伊江島で作ることにした。見積もりを送ってくれるそうだ。製作に必要な船の図面を送ることになった。

    ロングクルーズの疲れを癒してあげるために、オイルフィルターも含めたオイル交換、エアエレメント交換もやってくれるという。燃料フィルターのチェックも。船を陸に上げたらペラや冷却水の吸水口やその他ハルのチェックもしたい。何しろ、梅雨明けで瀬戸内の漂流物の多さときたらなかった。
    もちろん問題があればヤンマーに来てもらうか、応急処置ののち、宜野湾に持っていく事になる。

    そうした細々とした世話を、この伊江島に住む海人のみんなでしてくれるのだという。海人はガソリンスタンドの弟さんの元校長先生とか、漁師の方とか、米軍の整備をしている人とかいろいろだ。みなさん自由人だ。
    そんな話を近くの島一番の居酒屋でワイワイやった。なんだか5000人の島の人と交流が始まりそうだ。

    他の船もワイワイやりながらみんなで面倒を見ているという。もちろん時々チェックのために漁師さんが船に乗ってもくれるのだとか。

    ちなみにこの鮒置き場の係留費は無料だ。

    IMG_2752IMG_27597月31日。僕たちはワイワイ飲んだ翌朝、自然にルキア号を預けることになった。ルキア号が繋がれた港をフェリーのデッキから遠めに見ながら、僕たちは伊江島のフェリーターミナルを発った。

    船の長さが足りない

    IMG_2748短い船体におもちゃのようなパイロットハウスを乗っけたルキア号は沖縄の空と海によく似合う。





    浦田造船の45フィートのフィッシングクルーザーの方がトカラ列島の口之島に停泊されていた。港の奥に留まる独特の迫力ある船型を目にしたとき、「つきくも艇?」と思ったが違っていた。残念。

    この船はすごい船で、僕にとってあこがれの船だ。40ノットオーバーで走る性能を有し、まるで「海の戦闘機」だ。槍型の細身の船型で4000リットル?の燃料を積載するが、1マイル当たりの燃料消費燃料はむしろMinor29よりも少ないかもしれない。

    やはり船の長さは安全性に最も大きな影響を与える。今回のクルーズがもし屋久島で終わったとしたら、きっと大村湾のハウステンボスに寄港して、ツキクモさんにお会いしたいと思っていた。今回は沖縄に来ることになり、またの機会を待つことにしよう。

    ルキア号を伊江島に入れた時、30年以上の漁師さんがいらっしゃって非常に驚いておられた。
    「決して悪口というわけではないけれども、この船は長さが足りませんよねえ。これだと波と波の間に入ってしまい、前後の揺れがすごいでしょ。この近くの海を通るならせめて36〜37はほしい」と。おっしゃるとおりです。

    ロングクルーズのためのサロンクルーザーといえば外国製の物を連想するが、最近、僕は日本の海を知りつくした造船所がつくるクルーザーに強い関心が湧いている。

    ラッコさんのおっしゃるように、これからは「より海を楽しめる」という言葉の持つ深さを考えるべきかもしれない。海は通過するために存在しているわけではないからだ。

    今度、浦田造船に見学に行こうか・・という話だけはまみちゃんとした。ただ、船を変えるにはお金がかかるので実現性は沖縄クルーズよりも遠いかも。

    ポリタンク

    今回の航海の反省点は多い。

    なかでも大きな問題点は航続距離だ。先輩諸氏のコメントにもあるように、航続距離について、船の性能が絶対的に不足している。

    Miror29DCの場合、400lのタンクであり、計算上、巡航速度での走行の場合で30l/hだから約13時間となる。実際には残り300l以下は燃料計もレッドゾーン。船は走行時には傾きや揺れで燃料の残量すべてを使えない。実際には10時間がマックスとなる。(マックスとすべきだ)。

    Minor29DCの場合巡航速度を出せない場合がほとんどで、10〜12ノットとなってしまう。そのため10×10で100マイルというのが僕が考える安全レンジだった。これはかなり足が短い船だと思う。これではトカラはおろか、ご指摘のとおり、遠州灘、日向灘も通過できない距離だ。

    その点を補う対策として、ポリタンクを10缶用意した。つまり余分に200L全体で600lを積載しているため、計算上は240〜260マイルになる。

    しかしこれとて問題が大きい。

    第一に、海が荒れたら海上での給油はほぼ不可能という点だ。デッキに出る事も危険なのに、ポリタンクからあふれる軽油を燃料タンクに移し替えることはできない。給油することができるのは0.5mくらいの波までに限られる。そのため、200lを消費した段階で、常に給油作業のタイミングを計ることになった。

    第二に夏はポリタンクの軽油そのものが不安だということだ。確かに軽油は発火点が高く、法律的には認められている。しかし炎天下に長時間さらされた軽油は引火の恐れが常に付きまとう。できれば予備タンクの増設が望まれる。

    第三に燃料を積載するとそれだけボートの重量が増加し、燃費が悪化する。運動性能も落ちる。またデッキの作業性も棄損し、素早い動作がとりにくくなる。もちろん定員6人のところを2名のみ乗船だから4名で240kgの余裕がある。一応重量範囲には納まるという計算ではあるが、アフトデッキに燃料を搭載すると、船のバランスを崩しかねないという問題もある。

    これはポリタンクであろうとドラム缶であろうと航続距離の懸念としては同じことだと思う。燃料の残量に気を使わなければならないロングクルーズはほんとうに心臓に悪い。

    結論としては海がそれほど荒れなかったから「たまたま」行けた、ということだ。天に感謝したい。
      blue-7
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